2009-02-04
長距離弾道 闇の連携 北・イラン 衛星打ち上げ協力

北朝鮮のミサイル技術者が、2月2日に行われたイランの人工衛星打ち上げに協力していたことが1日までに分かった。朝鮮半島情勢に詳しい情報筋が明らかにした。成功の見返りとして、実験後に打ち上げデータをイラン側から受け取ったという。北朝鮮は、同データを発射準備が進む長距離弾道ミサイル「テポドン2号」にも活用しているとみられる。北朝鮮とイランが弾道ミサイルの長射程化で連携を深めていることは、国際社会の懸念を強めることになりそうだ。

 情報筋によると、北朝鮮のミサイル技術者の一団が、イランでの衛星打ち上げに、準備から発射まで深く関与していたという。同筋はイランが昨年8月に国産ロケットで模擬衛星を打ち上げた後、イランから北朝鮮に緊急に支援要請が行われたと指摘する。

 イランは8月の打ち上げを「成功」と発表したが、米軍の分析では2段目のロケットが不安定で制御不能になり、失敗に終わった。2月の打ち上げはイラン革命から30周年を記念した重要な機会であり、2度目の失敗は許されない。そこで、これまで弾道ミサイル開発で協力関係にあった北朝鮮に対し、8月の打ち上げが失敗した原因分析や改良などを依頼した、と同筋は分析している。

 イランが今回打ち上げに使った国産ロケット「サフィール2」は、北朝鮮のミサイル技術を利用したとみられている。「テポドン2号」と同様に2段式で液体燃料を使用しており、北朝鮮としては実験データを受け取ったことで、「テポドン2号」の発射に向けて、「イランの打ち上げ結果を詳しく分析することが可能となった」(同筋)。

&

打ち上げ前のイランの「サフィル」ロケット。ファルス通信が3日配信した

 北朝鮮は2006年7月に「テポドン2号」を発射したが、発射直後に制御不能となり爆破した。それだけに北朝鮮には今回の打ち上げ成功は「大きな成果」(同筋)といえる。北朝鮮は2月7日付の労働新聞で、イランの衛星打ち上げを評価した。

  ◇

 在日イラン大使館の話

 「初の国産人工衛星(オミド)をはじめとするロケットの打ち上げ、開発・製造に関する東アジアの諸外国との協力、情報交換に関する記事を否定する」(産経新聞)

イランは核問題を巡り米国や国連の経済制裁下にある。アフマディネジャド大統領は打ち上げ後「いかなる障害も我々の国家の発展を止めることはできない」と述べており、核技術と同様、宇宙開発でも、その進展ぶりを内外に誇示する狙いがあるとみられる。

イランがミサイル技術を導入したのは北朝鮮からですから、衛星打上についてもその失敗まで師に忠実に従っているのは立派なものです。
但し、北朝鮮の場合は、衛星打上げではなく長距離ミサイルの発射実験に失敗したのであったのに対し、イランの場合は、どうも、本当に衛星を打上げようとした処が違っています。

イランが弾道弾に搭載可能な核弾頭を開発するには、まだまだ時間を要すると思われますが、イラクのケースよりは余程、着実に欧米の抵抗を排除しながら運搬手段も含めた核兵器開発を進めている事は事実であり、イランがイスラム原理主義の総本山になっている事も合わせれば、中東地域の更なる不安定化が懸念される処です。

欧露関係悪化のチキンゲームが始まりました。第一弾はNATO側のロシアへのグルジアからの撤退要請ですが、ロシアのそれへの回答がNATOとの関係断絶という事になります。典型的なチキンゲームの始まりという形ですね。
この処のロシアの外交軍事的反応の仕方を見ますと、相手がエスカレーションの階梯を一段上がった場合に、ロシアは階段を二段上がる事によって相手側に更なるエスカレーションの脅威を与えて、相手がゲームから降りるのを狙う戦略ととっている様に見えます。
エスカレーション戦略ですね。それに対して、NATO側は階梯を一段一段、相手に合わせる形で上ろうとしている様に見えます。
こちらは、しっぺ返し戦略を取っていると言えそうです。

復活するブレジネフドクトリン(制限主権論)

今回の場合は、NATO側が、アフガニスタンやイランへの対応でロシアの協力を必要としているので、ロシアに強く出られないと見込んで、ロシアは、より強硬な態度を取っていると言えます。

しかし、ロシアの戦略は相手側が、エスカレーションの恐怖に耐えられない場合は有効に機能しますが、そうでない場合は、エスカレーションが思った以上に進行し、戦争準備が充分でないにも関わらず、戦争を開始せざるを得なくなると言う懸念が生じます。

グルジア紛争の余波は収まらず

「強いロシア」が望まれているロシアの国内政治的には、この様なエスカレーション反応が正当化され、かつ望ましいのでしょうが、国際政治的には、この様な行動は決して正当化できません。

写真は、ゴリを進むロシア軍歩兵戦闘車。Reutersから転載

今回ロシアのとっている行動の過去の類似事例としては、日本の満州事変や日華事変での行動。あるいは、ナチスドイツのズデーデンランド併合の行動がそれに当たると言えます。こう言った行動を看過すれば、より大きな侵略行為が導かれるというのが、第二次大戦を経験した欧米各国のコンセンサスとなっています。

従って、NATOがロシアの行動を是認される事は、まず、ありえないと解釈すべきなのです。その点、ロシアは、NATOの経験主義と決意を甘く見ていると感じる次第です。