2009-03-18
北のミサイルは、迎撃できるのか

北朝鮮が「人工衛星」打ち上げを名目に長距離弾道ミサイルの発射準備を進めていることに対し、政府は導入済みのミサイル防衛(MD)による迎撃を強く示唆している。だが、本土防衛を念頭に整備された現行システムで日本上空をはるかに飛び越えていく長距離弾道ミサイルを撃ち落とすのには多くの課題がある。防衛省はブースターなどミサイル落下物の迎撃を想定しており、麻生太郎首相がどう最終判断を下すのかが焦点となりそうだ。(赤地真志帆)


 首相は13日の内閣記者会とのインタビューで「人工衛星だとしても発射は国連安保理決議1718違反だ。断固として国連安保理に話を上げ、米国、韓国などと一緒にきちんとした対応を取らなければならない」と北朝鮮を強く非難した。また、首相は弾道ミサイルが発射された場合、国連安保理で北朝鮮制裁決議の採択を目指す考えを示した。
 政府は現在、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し情報収集に当たっている。今後、北朝鮮の動向を見極めながら、緊迫の度合いが強まったと判断した場合は、情報連絡室を官邸連絡室、官邸対策室と順次格上げして対応する方針だ。
 現在のMDシステムは、北朝鮮から日本へのミサイル攻撃を想定し射程約1000キロのミサイルまでしか迎撃能力がない。また、法制上も日本を飛び越えて米国に向かう場合は、集団的自衛権の行使にあたるとして迎撃できないというのが政府の解釈だ。
 ただ、北朝鮮がミサイルの射程を意図的に短くして日本周辺に撃ってくる場合や、発射に失敗して途中で落下してくるなどすれば迎撃は可能だ。弾道ミサイルへの破壊措置を定めた自衛隊法82条2項は、迎撃対象を「落下により人命または財産に重大な被害が生じると認められる物体」と規定しており、「人工衛星」でも、日本領内に落下する恐れがあれば撃墜できる。


 だが、北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に到達するまでの時間はわずかに10分。「防衛出動」には閣議決定が必要だが、そんな時間的余裕はなく、政府は「有事」ではなく「日本領土への危険除去」として法制上は警察権の範囲内で対処することを想定している。警察権の範囲で行われるため日本の領土、領海に落下しなければ撃墜できないという制約が課せられることになる。
 政府が迎撃を決断した場合は、日本海に展開させたイージス艦の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)が大気圏外で撃墜を行い、失敗すれば地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が着弾前に迎撃することになる。
 ただ、首相サイドから自衛隊部隊の展開に向けた指示はまだ出されていない。SM3で日本全土をカバーするためには海上自衛隊が保有する2隻のSM3搭載イージス艦が必要だが、1隻は3月中旬までドック入りしており、自衛隊内には「万全の迎撃態勢を組む意味でも早期の政治決断が望ましい」との声があがっている。(産経新聞)

北朝鮮は「衛星の打ち上げ」としているが、弾頭部分を除けば衛星打ち上げと弾道ミサイルに技術的違いはない。北の核実験を受けた2006年の国連安保理決議1718は「ミサイル計画に関連するすべての活動」を停止し、核実験とミサイル発射をしないよう求めている。決議は今も有効だ。

北朝鮮が4月4日から8日までの間に人工衛星の打ち上げを事前通報したことを受け、危険区域を通過する国際便を運航する日本航空と全日空は13日、飛行ルートを変更することを明らかにした。
 日本海上の危険区域である秋田沖空域は、ロンドンやパリ、フランクフルトなど欧州各地と日本を結ぶ飛行ルートと重なっているため、両社とも、北海道を経由する迂回ルートを取る。
 これにより、4〜7分程度飛行時間が延びる。日本航空は、ハワイ線の便についても太平洋上の危険区域を指定時間帯に通過するため、迂回ルートを取るという。
 国土交通省によると、日本海の危険区域を通過する定期便は21社68便、太平洋上は8社36便になる。

では日本海の危険区域とは国に拠って護られるべき日本国民の大切な財産ではないのですか?
漁業を生業とする漁民の財産では無いのですか?
彼等の生命線ではありませんか!
その点でも政府は国民を無視するのですか国民の権利を放置するのですか?
小沢さんにも呆れますが麻生さん貴方の対応を注視していますよ!

おまけに真っ赤な国から黄色な砂も飛んできた!

米政府のヒル国務次官補は「本質的にミサイル打ち上げだ」として発射が同決議に違反するとの見方を示し、日韓両国も懸念を高めている。北朝鮮は国際社会の意思を尊重し、無謀な発射準備を直ちにやめるべきである。
 北はこれまでも国際的な取り決めを踏みにじり、ミサイル発射や核実験をした。今回も国連決議に従おうとしないならば、日米両国が北東アジアの安全を守るために迎撃準備を進めるのは当然だ。
 北のミサイル発射に備えて、米国防総省報道官は「挑発への準備は万全だ」と語り、浜田靖一防衛相も2月27日の会見で「(迎撃を)検討している」と述べ、北の弾道ミサイルが日本に向かう場合はミサイル防衛(MD)システムで迎撃する可能性を示唆した。
 日本政府のMDシステムは、日本に飛来する弾道ミサイルをイージス艦搭載の迎撃ミサイル(SM3)で防ぎ、阻止できなかった場合は地上発射型迎撃ミサイル(PAC3)で撃ち落とす。


 実際に迎撃に踏み切れば、自衛隊法で規定された「弾道ミサイル等に対する破壊措置」を初適用することになるが、問題はこれに必要な情報の入手に集団的自衛権の問題が問われていることだ。
 日本の情報収集衛星などでは十分でなく、米国との情報共有が不可欠だ。そのためには憲法上、集団的自衛権を行使できないとする解釈を早急に改めなければならない。実際の迎撃についても、シーファー前駐日米大使が「米国はミサイルが日米どちらに向かっても撃墜するが、日本はそうなっていない」と懸念を表明してきた。
 米政府は新たな北朝鮮問題担当特使を今週、アジアに派遣し、日中韓ロシアとの協議に入る。ミサイル発射阻止へ向けた協調外交が重要な段階を迎えるが、その一方で発射に備えた迎撃準備も怠らずに進める必要があるのではないでしょうか。