2009-07-22
尾瀬・至仏の登山道付け替えへ

 

環境省と群馬県、東京電力は観光客による自然破壊が進む尾瀬の象徴、至仏山(しぶつさん)の登山道を初めて付け替える方針を固めた。

 21日に専門家による検討委員会を発足させて年内にも現地調査に入り、付け替え先や着工時期などを決める。

 年間の入山者はこの10年で2倍の約2万人に増え、登山道周辺の荒廃は深刻で、植生の回復には長期の取り組みが必要という。

 尾瀬の開山は1890年頃とされる。至仏山の入山口まで車両が進入できるようになった1960年代以降、日本固有種のオゼソウの花畑が姿を消すなど貴重な高山植物が激減し、荒廃が進んだ。登山客が集団で踏み荒らしたり、滑りやすい蛇紋岩(じゃもんがん)を避けようと、登山道を外れて歩いたりしたことが原因だ。

 環境庁(当時)は1989〜97年に植生回復を図ろうと、尾瀬ヶ原と山頂を結ぶ東面登山道(約2・5キロ)を閉鎖した。この間に、国庫補助を受けた県と地主の東電が計4億円を投じ、登山者が地面を歩かないように登山道に階段状の木道を設置するなどした。

 しかし、工事自体が自然に与える影響を調査しなかったため、木道の溝に集まった雪解け水が一気に流れ出して土壌流出が止まらなくなり、幅数十メートルにわたって裸地化するなど、かえって荒廃してしまった。

 県は2003年、日本自然保護協会(東京)の協力で調査し、荒廃地計10か所のうち、東面登山道、小至仏山南面、湿原が広がるオヤマ沢田代の3区間1・5キロについて、登山道の付け替えが必要と判断。環境省や東電、地元観光関係者の意見を聞くなど、検討委員会設置の準備を進めてきた。

 水の流れの影響を受けにくい尾根上や土壌がしっかりしている低木林帯に付け替えたり、隣接する笠ヶ岳の登山道を迂回(うかい)路として利用する案などが出ている。木道に代わり、日差しが必要な植物に悪影響を与えないメッシュ素材の道を設置するなど最新の工法も検討する。調査に3年程度必要で、着工はそれ以降となる。

新宿を深夜バスで一路尾瀬へ。
翌朝4時、まだ暗い尾瀬戸倉に到着。小雨は上がっていた。夜が白みはじめるころ尾瀬戸倉から尾瀬の入り口・津奈木へ。ここからはマイカー規制されている。
5時に津奈木のゲートが開けられ鳩待峠まではマイクロバスで10分ほど。
鳩待峠は昨夜の雨で霧に覆われていた。軽い食事を済ませ6時鳩待峠を出発する。
鳩待峠から木道沿いに最初の目的地・山の鼻に向かう。
あたりはブナやミズナラの樹林で、白神山地に似た趣きである。
霧も晴れ、眩しい光が樹林に差し込んできた。
清々しい空気、鮮やかな緑、身も心も洗われる思いだ。

至仏山(しぶつさん)は、群馬県の北東部、みなかみ町と片品村との境界に位置する標高2,228.1mの山。二等三角点「至仏山」が設置されている。日本百名山の1つに数えられており、尾瀬国立公園(旧日光国立公園尾瀬地区)に属する。