2009-09-02
鳩山政権「反米的」 日本専門家ら分析 米政府は期待

米政府は8月30日の総選挙を受けて、民主党政権との間で「強固な日米同盟」を継続し、北朝鮮の核問題やアフガニスタン問題など諸課題で連携することに期待感を示した。しかし、日本専門家らの間では米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)に掲載された鳩山由紀夫代表の論文が「あまりに反米的」と、「深刻な懸念」が広がっている。

民主党も自民党と同様、農家や中小企業の利益保護や、環境保護の名の下で増税などを望んでおり、同代表は選挙戦で「これらの古い考えを『友愛』という新しいビジョンとして売り込んだ」

インド洋上の給油というのは、インド洋を航海中のアメリカ、イギリス、フランスなどの艦船に対して、日本の海上自衛隊が補給活動として燃料油を提供してきたことです。これはテロ特措法に基づいて、これまで700回以上、40万キロリットル以上、金額にして150億円以上の給油を行ってきました。

そして、その給油を今後も続けようとしている理由は、まずアメリカからの要請があること。そして、その継続に賛成していることがあります。それに対して民主党は、給油継続と新テロ特措法の成立に反対しています。

「鳩山氏は極めて興味深い世界観の持ち主だ。一つとして同意する点はない」

 米政府元高官は27日のニューヨーク・タイムズ(電子版)に掲載された「鳩山論文」を読んだ感想をこう語った。日本専門家らの間では瞬く間に「鳩山氏が驚くべき論文を書いた」との評判が広まったという。

連立政権の樹立に向け会談、握手する民主党の鳩山代表(左)と国民新党の亀井代

鳩山氏は国民新党の亀井静香代表と会談し、社民党を加えた3党の連立政権樹立へ向けた協議に入った。両氏は、連立政権では与党間の政策調整に当たる協議機関を設置する方向で一致した。民主党は2日に麻生政権へ政権引き継ぎ協議を申し入れる。
これに先立ち、社民党の福島瑞穂党首は亀井氏と会談し、両党の政策を反映させる仕組みが必要との認識で一致し、連携の強化を確認した。3党での連立協議は2日、政策責任者が出席し正式に開始される。


鳩山氏は首相就任後、ただちに組閣、党役員人事に着手。16日中にも両党との連立政権を発足させたい考えだ。
 会談では連立政権の政策決定に関し、亀井氏が「国民新、社民両党の考えをしっかり反映する仕組みを作ってほしい」と要請。鳩山氏も前向きの姿勢を示した。

 それまで日本専門家の多くが、民主党が「対等な日米関係」を掲げてきたのは「国内向け」とみて、政権を獲得したら現実路線をとるとみていた。しかし、論文はそうした「甘い期待を裏切った」(ある日本 ただ、オキモト氏もスミス氏も民主党が代替案も示さないまま、一方的にインド洋での給油活動を中止するのではなく、代替となる貢献策を早期に提示することを求めている。

 スミス氏は鳩山氏がオバマ大統領に核を日本国内に持ち込ませないよう説得する考えを表明したことについて、「核の傘による拡大抑止が、日本の安全保障にどれだけ必要か明確にすべきだ。明確な日本の安全保障に関する理解がないまま、(核持ち込みという)手続き論が優先すると、ワシントンの混乱を招く」と注文をつけている。専門家)。

 この専門家は「(論文が)エマニュエル大統領首席補佐官ら大統領側近の目に留まらないことを祈る。仮にエマニュエル氏が読んだら、『反米政権を相手にする必要はない』とオバマ大統領を説得するだろう」と懸念を示した。

 もっとも、米側が政権交代そのものを否定的にみているわけではない。ルース駐日大使とも親しいスタンフォード大のダニエル・オキモト名誉教授は「ほぼすべての主要先進国で本格的な政権交代があったなかで、日本はユニークな存在だった」と述べ、政権交代は健全なことと指摘する。

「宇宙人の夢かなう」 中国各紙も大きく報道

 オバマ大統領の対日外交政策顧問団の一員だった米シンクタンク「外交問題評議会」のシーラ・スミス上級研究員も「これはマイナスではなく前向きに受け止めるべきこと」と語る。